お盆の迎え方

お盆の迎え方

2012.08.04
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  ご先祖・亡き方が帰ってくるお盆。

まもなく月遅れのお盆がやってきますが、帰ってきたご先祖をもてなし、ふたたび浄土で

おだやかに過ごせることを祈るのがお盆と言われます。お盆にはどのようにご先祖を供養

したらよいのでしょうか。地方や地域によってさまざまだと思いますが一般的なお供えする

もの、用意するものなどを述べてみます。

 

[精霊棚・しょうりょうだな]

ご先祖の霊を迎えるために、お位牌などを置く棚を言います。盆棚、霊棚、魂棚などとも

呼ばれます。地域や地方、風習などによって形はさまざまです。精霊棚をつくらず、仏壇

にお供えするケースも多くなっています。お盆前の12日までには用意します。

 〈竹やほうずきのかざり〉

     竹を精霊棚に立て結界をはり、ほうずきをかざります。ほうずきは魔よけになると

言われています。 ※結界 清浄な領域と普通の領域を分けること

     〈お供えするもの〉

     お位牌  お花  灯明(ローソク)  香炉(お線香)

きゅりの馬・茄子の牛

(きゅうり)の馬で来て、(ナス)の牛で帰ると言われています。早く帰っ来てほしい

から馬、ゆっくり浄土に戻ってほしいから牛といわれます。

水の子

洗った米、さいの目にきったナスを器にいれ、水をそそいだもの。餓鬼に対する

お供えです。

夏野菜・果物

ご先祖さまをもてなすとともに、お盆にはご先祖さまに収穫を感謝する意味もある

といわれ、野菜や果物などの収穫物をお供えします。

   [盆提灯]

    草花などの書かれた提灯をお仏壇や精霊棚の近くに置いたり、吊るしたりしますが、

提灯の灯がご先祖が帰ってくるときの目印になると言われています。

新盆の場合、軒下などに白い提灯を吊るす地方、地域もあります。

[迎え火・送り火]

    お盆の初日に迎え火を焚き、ご先祖をお迎えします。素焼きの焙烙(ほうろく)と

いう皿などに、井桁状に積んだ、オガラ(麻の茎)などを焚きます。ご先祖が迷わ

ないように道しるべになるようにといわれます。

お盆の最後の日には、送り火を焚いてご先祖を浄土に見送ります。やはり迎え火

と同様にオガラを焚きます。

[棚経]

お盆のあいだに、ご僧侶さまに精霊棚やお仏壇の前で、読経をしていただくことを

棚経といいます。

 

盆提灯の淡い光のなかで、故人のこと、過ぎし日のことなど、家族、親族やゆかりの

人たちが集まり語り合う、そんなお盆をこれからも大事にしていきたいですね。

今年のお盆はお仏壇の前で、ご先祖に感謝し、家族揃ってしみじみと昔話で語り

明かしてみませんか。

            2012年8月4日

ふたきや  二木博之

 

※参照 「楽しい仏教生活」   監修 佐々木宏幹 光文社

「やさしくわかる仏教」 監修 佐々木宏幹 ナツメ社

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